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作詞/おーつきモヨ子 作曲/はやぶさユウイチロウ



 本アルバムの目玉、未発表ライブ音源のオープニングを飾る曲はなんと空手バカボンのデビューライブからのセレクト。1983年5月22日、場所は渋谷のニューウェイヴカフェ・ナイロン100%。最初のライブにも関わらず内田は法事のため欠席しており、大槻とケラの2人編成。

 音質は決して良いとはいえないが、次の「わたしはアイちゃん」と並んで空手バカボンの歴史上最も貴重なライブ音源であることは疑いを容れず、伝説の底を見事に抜いてしまった音源保有者・内田雄一郎とナゴム再生委員会の方々には感謝の言葉もない。

 一聴して判るのは、構成に多少の差異こそあれ、曲の骨格・音色はスタジオヴァージョンとほとんど違いがなく、デビューライブの時点でこの曲は半ば完成していたということだ。ただしそれはオケに限っての話であり、歌詞・歌唱に関しては著しい変更が見られる。1番は沼にはまった「おばさま」、2番は電車に轢かれる「おじさん」の歌になっているし、Aメロの大槻が歌うパートで既にケラが「ボン、ボン、ボン、ボンボン・・・」と合いの手を入れている。

 冒頭の「次回ライブは6月25日ラ・ママ」の声はケラだろうか。ブックレットによると、この日大槻はギター、ケラはショルダー・キーボードを手にしていたようで、大槻と(この日は欠席の)内田は三日後に中間テストを控えていたという。大槻のフリーキー極まりないギターワークは驚愕の一語に尽きる。反面、歌い終わったあとの大槻の「ありがとうございました!」はなんとも初々しい。スタジオヴァージョンでは聴けない終了間際のケラの「でゅわっでゅわっでゅわっ!」は、ビデオ『ナゴムレコードの黄金時代』にも収められている。


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