「来たるべき世界」 トップバカボンの頭脳改革>来たるべき世界

   作詞/大槻KENZI 作曲/空手バカボン
手塚治虫作品に同名の漫画(但し漫画のほうは送り仮名が「来るべき」となっている)があるが、本当の出自は不明。

空手バカボンの代表曲と言っても過言ではあるまい。本来のタイトルよりも「テクノライディーン」なる別名のほうで記憶されているケースも少なくない(いやマジで。Twitter調べ)。
内容はというと、イエロー・マジック・オーケストラ略してYMO往年の大ヒット曲「ライディーン」に適当な、いやテキトーな歌詞を乗せて熱唱するという一発芸的なノリのもので、人民服、ボイスコーダー、リズムボックス、シンセドラム、シークェンサー等、時代を偲ばせるフレーズ(や表記)が満載。
「当時YMOが何百万円のセットを使ってやってることを、安易にエレクトーン一台でやっちゃえ っていうもくろみ(内田のコメントより)」をそのまま具現化した、ある意味ストレートな曲でもある。


かつて石野卓球がゲスト出演したNHK「ソリトン Side-B」において同曲が数秒だが流され、さすが天下の 国営放送と感心した憶えがある。曲名もアーティスト名もしっかり字幕で表示されていた。


(2014年3月26日追記)
本日より配信開始となったナゴムレコードのカタログ音源第1弾『バカボンの頭脳改革(Remastering)』には、やはりこの曲(及びクリムゾン絡みの2曲)は含まれていなかった……そりゃそうだわな。



なお、動画共有サイトYouTubeにPVっぽいやつ(2分39秒)がUPされていたので、動画へのリンクを以下に貼っておく。2007年7月6日にNHKで放映された『プレミアム10』の影響からか、はてなダイアリーの『注目の動画』で取り上げられたりも。


続いてこの曲を用いた動画作品を幾つかご紹介。
クリプトン・フューチャー・メディアから発売された音声合成・DTMソフトウェア『初音ミク』に「来たるべき世界」を唄わせたYouTube動画を発見したのでリンク。右側のがそれ。ニコニコ動画からの転載とのこと。ナチュラルにかかるビブラートの気持ち悪さが癖になりそうだ。間奏の「キ○タマ」もいい。

更にニワンゴが提供している動画配信関連サービス「ニコニコ動画」に、業務用・Xbox360用ゲームソフト『THE IDOLM@STER』とのマッシュアップによるMADが2作投稿されたので、以下にリンクを掲載しておく。ちなみにMAD(MADムービー・MADアニメとも)とは、既存の音声・ゲーム画像・動画・アニメーションなどを合成し、再構成したものを指す。歌詞中の怪しい部分(「占拠」と「セット」、「テクノパワー」と「テクノカー(? カート?)」)がそのままなのは、ひょっとして当サイトを参照したからだろうか……?



上記右の(毒電波入)のほうは、歌詞のほかに「来たるべき世界」のPV(つまり本家「Rydeen」のPV映像なんだけど)が合成されている。


(2023年1月21日追記)

この曲は作曲クレジットが「空手バカボン」となっているが、もちろん本来の作曲者は「RYDEEN」の高橋幸宏氏であり(実際に氏の鼻歌を採譜したのは坂本龍一氏だが)、その高橋幸宏氏が先日逝去されたため、簡単にではあるがここに一筆記しておく。
2023年(令和5年)1月11日午前5時59分、脳腫瘍により併発した誤嚥性肺炎のため死去。享年70歳。
また氏の逝去に際し、大槻ケンヂもTwitterにてコメントを寄せており、以下にその全文を載せておく。

「昔「ライディーン」に勝手に歌詞つけ歌って音源作ったらその後ネットで拡散。数年前ユキヒロさんのフェスに招かれ「これそれやれって事?」おっかなびっくり歌付きライディーンやって大受け。楽屋に戻ると「しょうがないな」という表情のユキヒロさんが微笑んでくださいました」
https://twitter.com/OfficialOken/status/1614436766295162886

氏がいなければ「来たるべき世界」もまたなかった。
偉大なる作曲者に合唱そして合掌。


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